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2013年10月1日火曜日

アメリカ大使館×YouthCreateトークライブ 2 「若者の一歩が時代を創る」 開催しました!

アメリカ大使館との2度目の共同イベントとなった今回のYouthCreateトークライブ。920()19時より、溜池山王の東京アメリカンセンターで開催しました。


今回のゲストは、アメリカで若者の投票を促すムーブメントを立ち上げ、本の執筆や映画制作にも取り組むデービッド・バースティーン氏(24歳)。なぜ若者の政治・社会参加が大切なのか、どうすれば若い世代の声をより効果的に届けられるのか、自らの経験をもとに語っていただきました。


 今回のトークライブは、

1部 - ゲストスピーカーであるデービッド氏の講演
2部 - デービッド氏とYouthCreate代表原田の対談
3部 - 参加者の皆さんとデービッド氏との意見交換

という3部構成で展開されました。



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 イベント内容の報告に入る前に、トークライブの直前に開かれた、デービッド氏とYouthCreateの合同勉強会の様子からご紹介します。この勉強会は、双方の活動内容や理念をテーマにした意見交換を主として行われました。


「重要なのは、インターネットの普及などにより自発的なアクセスが容易になったにもかかわらずあまり政治に触れようとしない、いわば『CAN but DO NOT』の状態にある人々と、今ある問題とをどのように結びつけていくのか、ということです」


会の中でデービッド氏が語ったこの言葉は、私たちYouthCreateの「若者と政治をつなぐ」というコンセプトに大きく共通するものであると思います。異なる国で思いを同じくして活動する仲間の存在に勇気づけられると同時に、これからの活動に向けて非常に良い刺激を得ることができた、とても有意義なひとときでした。




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 およそ1時間の熱い語らいの後、いよいよトークライブ本番。

 第1部では、デービッド氏に講師として登壇していただきました。
 

 デジタル化により全世界にコミュニティが拡大し続ける現代。その中で生きる若者世代「ミレニアル世代*」の持つ社会変革の可能性、その為の政治参画の重要性について、ご自身の経験を基に、熱くお話ししてくださいました。


*ミレニアル世代  デービッド・バースティーン氏によれば現在18歳〜33歳の世代を指し、アメリカで8000万人、世界全体では25億人を数え、「歴史上最も大きな世代グループ」ともいわれる。デジタル化された社会で育った初の世代として、新しい技術に絶え間なく適応し活用する能力を持っているのが特徴。社会の多様性や民主主義について進歩的な意見を持ち、政治やビジネスにも大きな影響を与えているとされる。

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 およそ30分のお話の後、第2部として、デービッド氏と代表原田の対談がスタート。原田からいくつか質問を投げかける形で、講演でのデービッド氏のメッセージを振り返りました。

 その中での質問の一つがこちら。「自身が『若者』でなくなった時、デービッドさんはどうしますか?」。少々イジワルな問いかけに、デービッド氏はこう返してくださいました。「自らの立場が変わっても、色々な人に対して『語りかける』人であり続けたいですね。それが私のできることだし、使命だと思っていますから」
 できることを精一杯やり抜きたい、という真っ直ぐな思いがあるからこそ、彼の発するメッセージに希望を感じずにはいられない――。スタッフとして居合わせた筆者も、思わず身震いしてしまいました。

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 その後の第3部では、原田がコーディネーターを務め、参加者の皆さんとデービッド氏との意見交換を行いました。およそ30分という短い時間ではありましたが、たくさんの方からご質問をいただきました。今回は、その中で特に印象に残ったやりとりをいくつか挙げていきたいと思います。

まず、「世代間の人口差という力関係が大きく変動することはない以上、若者の意見が聞き入れられるようにはならないのでは?」という質問。これに対するデービッド氏の返答は、「年齢別人口で見た場合、確かに若者は少数派ですが、だからといって若者の政治参画が意味を為さないというわけではない。重要なのは世代の『総数』ではなく『発言力』です」というものでした。

この言葉の背景にはご自身のこんなエピソードが。

ある日のこと、自らの周囲を含めて政治に無関心である人々が多いことを不思議に思っていた彼は、政治家の一人にこのような電話をかけます。「僕と話をしてくれませんか?」。対談当日、政治家の前に現れたのは、テレビカメラを携えた弱冠13歳の少年!


「年齢を言うと取り合ってくれないのではと思ったんです。先方は非常に驚いていましたね」と笑うデービッド氏。「でもその政治家は自分の話を真剣に聞いてくれました。『若者の意見に耳を貸そうとしていない』というネガティブなイメージはここで裏切られた。その一方で、政治家の側が『若者は政治に関心を持っていない』という誤解を抱いていることにも気付かされたんです」

数によってではなく、一人ひとりの小さなアクションによって政治に関わる――。上記の質問に対するデービッド氏の答えは、政治と若者がすれ違う現状に投じる一つのヒントとなるのではないでしょうか。


そしてもう一つ、「これからの社会に向けて、若者が取り組んでいくべき事は何か」という問いに対して、デービッド氏は「誰にでもできるような事ほど、誰も気付かない。自分ができることを楽しんでやることが最も大切ではないでしょうか」とおっしゃっていました。

先ほど挙げた彼自身のエピソード――13歳の頃、カメラを手に政治家の下へと足を運んだデービッド氏――、その後も映画や執筆という方法を用いて、政治に対する自らの思いを世間に訴えかける彼の活動の原点は、「自分と話をしてくれる政治家はいないか?」という小さな問題だったのです。

だからこそ彼の発する言葉からは、「自らができる小さなことから始めることが、いつか大きなことにつながる」という確固たる思いを感じることができました。


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 活力に溢れた1時間半のトークライブはあっという間に終了。

 今回のイベントを通して強烈に感じたのは、序盤にも書いた通り、デービッド氏とYouthCreate、両者の活動内容・理念がとてもよく似ているということ。これはつまり、アメリカと日本の政治が抱える課題が類似していることの裏返しなのではないでしょうか。

 両国の「若者の政治への無関心」という問題。その若者を取り巻く環境に共通する「デジタル」「インターネット」という一側面を軽視することはできません。

 ネット世代の若者と政治をどのようにつないでいくか――。
「日本とアメリカの協力した取り組み」という国際的な視点が、よりよい社会を目指す上での大きなヒントとなるのかもしれません。




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【ゲストプロフィール】

デービッド・バースティーン David D. Burstein 24歳)

2007年、翌年の大統領選挙に向けて若者の投票の大切さを訴えるドキュメンタリー映画「18 in ’08」を制作。これを契機に、映画やインターネットを用いて若者世代を中心に投票率アップを目指す非営利団体「Generation18」の設立、また2012年には、不況に直面しながらも将来に希望を持ち政治参加に意欲を燃やすミレニアル世代の姿を描いた映画「Up to Us」を制作するなど、映画を中心とした活動を展開。また、ミレニアル世代がいかに社会を変えつつあるかを描いた「Fast Future: How the Millennial Generation Is Shaping Our World」の執筆、さらにCNN、ニューヨーク・タイムズ、ファスト・カンパニー、ハフィントン・ポストなど、各メディアで幅広い活動を行っている。

ホームページ: http://davidburstein.com/